この記事では「旅行に行く前に知っておきたいイタリアのマメ知識」をまとめています。
私は過去に3度イタリアに旅行に行ったことがあります。そんな私が自身で体験したことやツアー添乗員さんに聞いたことなどをまとめてみました。イタリア旅行に行く前に知っておくと役立つかも知れませんし、読むとイタリアに行きたくなるかも知れません。イタリア以外の海外に行く場合にも役立つ情報があるかと思います。
[目次]
[トイレ編]
[レストラン編]
[ホテル編]
[観光地編]
[防犯編]
[その他]
[トイレ編]
1. トイレを利用するにはチップが必要
イタリアでトイレを利用するにはチップが必要な場合が多いです。空港や大きなデパートなど無料でトイレが使える所もありますが、街中や観光地のトイレはチップが必要な場合が多いです。価格としては1ユーロ程度で、いくら必要かは掲示されています。チップが必要なトイレには両替機や両替してくれる人がいるので、小銭の持ち合わせがなくても大丈夫な場合が多いです。
2. 街中でトイレを見つけるのが難しい
日本ではコンビニが至る所にあるので、トイレに困ることはそれほど多くありません。一方、イタリアの街中でトイレを見つけるのは大変です。運良く見つけられてもチップが必要で、ししかも綺麗じゃないことも多いです。ホテル、レストラン、大型施設 (空港、美術館、デパート) からの出発前にはできるだけトイレを済ませていきましょう。
街中でトイレに行きたくなったら、カフェに入ってコーヒーを注文したり、ペットボトルの水を買ったりするついでにトイレを借りることもできます。
3. 便器に便座がない
空港やホテルなどは別ですが、イタリアでは街中の公衆トイレの便器に便座がないことがあります。ではどうやって用を足すのが良いか「中腰 (空気イス) でする」、「片足だけ便器のフチに載せてする」、「トイレットペーパーをフチに敷いてする」など諸説あり。お好きな方法でレッツトライ。
4. トイレットペーパーがない
街中の公衆トイレやレストランのトイレだと、トイレットペーパーがないことがあります (絶望)。水に流せるポケットティッシュを日本から大量に持って行って、トイレに行く時は携帯すると安心です。空港や大きなデパートのトイレならまず大丈夫ですが、油断しないようにしましょう。
5. 鍵が壊れている
トイレ個室の鍵が壊れていたり、そもそも鍵がない場合も多いです。複数人でトイレに行って、誰かに個室前で見張ってて貰うと安心です。自分1人しかいない場合は素早く済ませるしかないです。自分がトイレに入る際も、鍵がかかっていない場合でも中にいる人がいる可能性があります。必ずノックをしましょう。
個室に入って鍵を掛けてから鍵が壊れることもあります。鍵を掛けたは良いが開け方が分からなくなることもあります (実話)。トイレに入る時はスマホを持って入り、有事の際に同行者の連絡を取れるようにしておくと安心です。
[レストラン編]
1. 無料の水は出てこないし、出てきても硬水なので注意
日本の飲食店だと、席につくと無料の水やお茶が出てくる場合がほとんどだと思います。イタリアのレストランで無料の水が出てくることはほとんどありません。たとえ水であってもお金を払ってオーダーすることになります。
たまに瓶に入った無料の水道水がテーブルに置いてあることもあります。イタリアの水道水は硬水なので、普段日本で軟水を飲んでいる日本人が飲むとお腹を壊す可能性もあります。もちろん有害なものではないし、飲んでも平気な日本人はいるのですが、不安な人はミネラルウォーターを注文しましょう。水にお金を払うことに最初は抵抗があるかも知れませんが、すぐに慣れます。
2. ミネラルウォーターを注文すると炭酸水が出てくる
イタリアのミネラルウォーターには炭酸あり (炭酸水) となし (普通の水) の2種類があります。イタリアのレストランでミネラルウォーターとだけ言って注文すると、炭酸水が出てくる場合の方が多いかも知れません。炭酸ありが欲しい場合は「with gas」、炭酸なしが欲しい時は「no gas」と言いましょう。
3. レストランの席・テーブルの間隔が狭い
イタリアのレストランの席・テーブルの間隔は狭いことが多いです。食事中にトイレに立つのも、横や後ろの席の人との間隔が狭いのでなかなか難しいです。聞いたところによると、イタリア人は狭い空間に密集するのが好きとのこと。日本人でさえ狭いと感じる席に、より大柄なイタリア人がギチギチになりながら座って食事している様子もよく見かけました。
4. パスタはスプーンを使わずに食べる
これは有名な話だと思いますが、イタリアではパスタはフォークだけで食べます。スプーンは使いません。フォークだけでパスタを食べるのが難しい子供が補助的にスプーンを使うことはあるらしいのですが、大人がスプーンを使ってパスタを食べることはありません。イタリアには日本で言うスープパスタがないので、フォークだけでも問題なく食べられます。レストランでパスタが出てきた時にテーブルにスプーンがあっても使わないようにしましょう。そのスプーンは別の料理用の可能性が高いです。
5. イタリア料理以外の店が少ない
日本だとちょっと歩けば中華料理、フランス料理、イタリア料理、インド料理など色々な料理を食べることができます。比較してイタリアはイタリア料理以外の店が少ないです。和食や中華が恋しくなっても店を見つけるのは難しいです。諦めて現地のイタリア料理を堪能しましょう。
[ホテル編]
1. 浴室に垂れ下がっているヒモは緊急呼び出し用
イタリアのホテルの浴室の壁からヒモが垂れ下がっていることがあります。そのヒモは緊急呼び出し用のものです。引っぱるとホテルスタッフが部屋に来ます。不用意に引っ張らないようにしましょう。
2. バスタブがない
イタリアのホテルではバスタブがない場合もあります。バスタブあっても栓がなくてもしくは壊れていて湯を溜められない場合もあります (何のためのバスタブ?)。諦めてシャワーだけ浴びましょう。
3. パジャマ・スリッパ・アメニティーがない
日本のホテルにはあるようなパジャマ・スリッパ・アメニティー (歯ブラシ・髭剃りなど) が、イタリアのホテルにはないことも多いです。ホテルには何もないと思って、必要なものは全て日本から持っていくのが良いでしょう。
4. 宿泊税を支払う
イタリアのホテルに宿泊する際には宿泊税を払うことが多いです。価格は数ユーロ程度、現金で支払うことが多いです。クレジットカードをメインに使用するからと、現金のユーロを持っていないと宿泊税の支払いに困ることもあります。トイレチップなどで現金が必要になる場面も多いので、多めにユーロに両替していくと安心です。
5. トイレに便器が2つある場合、片方はビデ
部屋のトイレに便器が2つ並んでいる場合があります。片方はビデなので用を足さないように気を付けましょう。
6. シャワーで髪質に影響が出る
部屋イタリアの水道水は硬水です。日本の軟水と性質が異なるので、シャワーを浴びると髪質が変わる (例 ゴワゴワする) 場合もあります。心配な人はトリートメント剤などで気持ち念入りにケアしましょう。ホテルのアメニティには期待できないので、自分で日本から持って行きましょう。
[観光地編]
1. 教会見学時にはドレスコードがある
イタリアには有名な教会が沢山あり、観光スポットにもなっています (バチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂など)。教会を見学する際にはドレスコードがあります。ノースリーブ・短パン・ミニスカート・サンダルなど肌の露出が多い格好だと入場できない場合があります。また男性は脱帽しましょう。女性の場合は脱帽は不要です。女性の帽子はファッションとして容認されているらしいです。
2. 美術館は基本的に写真撮影OK (フラッシュはダメ)
2024年2月現在、イタリアの美術館のほとんどで展示物の写真撮影はOKです。以前は禁止されていましたがイタリア全体で規則が変わったそうです。フラッシュはダメです。
3. 駅に改札がない
イタリアの駅には改札がない場合があります。日本の無人駅のような小さな駅だけでなく、ベネチアのような大きな都市にある駅にも改札がありません。切符は列車に乗ってから車掌さんに確認されることがあります。
改札がないので誰でも列車に近づける・乗れるため、スリ・置き引き・ぼったくりに注意しましょう。駅のスタッフを装って荷物を列車に運ぶのを手伝い、チップを要求するという輩もいます (実体験)。
4. スペイン広場では座り込み・飲食は禁止
映画『ローマの休日』の舞台でも有名なスペイン広場では、広場に座り込んだり広場で飲食したりは現在禁止されています。映画『ローマの休日』再現で座ってジェラート食べるのも禁止です。みんな普通に座ってジェラート食べてても、警官が来て警笛を拭くと蜘蛛の子を散らす様に去っていきます。
↑警察官が来る前
↑警察官が来た後
5. トレビの泉で投げるコインは予めポケットに入れておく
ローマの有名な観光地であるトレビの泉では、「泉に向かってコインを投げるとローマに再び来ることができる」いう言い伝えもあって、多くの観光客がコインを投げます。トレビの泉でコインを投げようと思う人は、ホテルなどの安全な場所で投げるためのコインをポケットに入れておきましょう。
トレビの泉は人気観光スポットなので、沢山の観光客とスリがいます。現地で財布から取り出しているとスリに狙われます。ジェラートを買おうと考えている人は、ジェラート代も合わせてポケットに入れておきましょう。
[防犯編]
1. 犯罪・ぼったくりの手口が多様
イタリアでは、日本で平和に暮らしているような我々が想定しないような犯罪・ぼったくりの手口があります。イメージしやすいスリ・置き引き・強盗はもちろん多いですが、下記のような日本では考えにくい手口もあります。
- 日本語で親しげに話しかけながら近づいてきて、プレゼントだと言ってミサンガを手に巻いてお金を要求 (実体験)
- 列車に乗る時に、スーツケースを列車内に運び入れるのを親しげに手伝ってお金を要求 (実体験)
- 観光地でジェラートを買ったら 50 ユーロ (8,000 円) を要求
このようなトラブルの多くは想定外に起こり、言語の問題もあって適切に対処することが難しいです。防犯には十分過ぎる位に気を付けましょう。日本語で親しげに話しかけて来る現地人には要注意です。大体全員悪人です。
2. イタリアは南下するにつれて治安が悪くなる
イタリアは北から南に行くにつれて治安が悪くなる印象があります。具体的にはミラノ、ベネチア > フィレンツェ >>> ローマ の順に治安が悪くなります。北から順に観光する旅行だと、ミラノやベネチアで思ったより平和だと安心した頃にローマに行き、痛い目を見ることになります (実体験)。南に行くにつれて警戒度を高めましょう。
[その他]
1. 傘が手に入りにくい
日本で雨が降ってもコンビニなどで容易に傘を買うことができます。イタリアでは日本ほど傘を売っているのを見かけません。イタリア人はちょっとの雨だと傘をささないらしいです。現地で雨が降っても傘を買えるか分からないので、日本から折りたたみ傘を持っていきましょう。
2. チップは必ずしも必要でない
イタリアではレストランやホテルでのチップは必ずしも必要ではありません。特別なリクエスト (お願いして荷物を部屋まで運んで貰ったなど) をした時だけ、お礼の気持ちとして払えばOKです。タクシーに乗った場合、代金が 49.1 ユーロだったら 50 ユーロを出してお釣り不要と言うのもスマートなチップの払い方だと思います。
3. 沢山買い物をすると免税を受けられる
イタリアでは沢山買い物をした場合に免税 (タックスフリー) を受けることができます。適用となるのは、1つの店で70 ユーロ (~12,000 円) 以上の買い物をした場合です (2024年2月現在)。免税対象指定店 (加盟店) で実施されているサービスなので、それ以外の店で買い物をしても免税にはなりません。対象店には「Tax Free」の掲示が出ていると思います。不明な場合は店員にきいてみましょう。
免税を受ける場合は、会計時に「タックス フリー プリーズ」と言ってパスポートを見せれば、免税に必要な書類を作成して貰えます。大きな店なら勝手をよく分かっていると思うので、手続きはスムーズにできるかと思います。大体、購入金額の10%程度が免税で還ってくるそうです。
作成した書類は空港で免税手続きすると、クレジットカード経由で免税分が還ってくるそうです。空港で現金で手元に還ってくるわけではないようです。これらの手続きについてはご自身でも調べてください。
以上です。日本との違いを楽しんで良いイタリア旅行を!
初めて海外旅行に行く人は下記の記事もおすすめです。
コメント